災害(津波・地震)関連

2005年02月22日

ふたたびイラン地震

2005年2月22日、イランでまた大地震が起きた。

場所は、2003年12月26日に大地震に襲われ多くの犠牲者を出したバムと同じケルマーン州だ。

バムよりは人口密度が少ないので被害も若干小さい、とはいえ多くの方が亡くなられているようで、ご冥福を祈ります。
イランの地震で被害者の数が多い理由の一つに、多くの家屋が耐震設計になっていない、ということがあげられます。今後も地震が起きれば、日干し煉瓦と漆喰・泥でつくられた家は同じように崩れていくでしょう。
一刻も早い耐震設計建築の普及を願います。

参照:
死者420人に M6.4のイラン南東部地震 - asahi.com : 国際


追記:
n_ayadaさんのblogより、CODE(海外災害援助市民センター:神戸)という団体がブログ・サイトで現地からの情報を更新中です。
ザラント地震救援募金の案内もあるので、募金先を探している方もごらんになってください。

イラン・ザランド地震NEWS

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2005年01月18日

Tsunami Aid: A Concert of Hope

■CNNのサイトにも掲載された(ハリウッド・スター勢ぞろいで津波支援アピール)、
NBCで全米中継されたスマトラ島沖巨大地震の支援プログラム(Tsunami Aid: A Concert of Hope)のライブ音源がソニー系列のConnect music storeからダウンロードできるようになっています。

1曲$0.99 、15曲一括で$13.99 で、収益金は100%米赤十字社に寄付されるそうです。音源の圧縮方式はmp3やFLACではなく、ソニー独自のATRAC系ですが、PCで音楽を聴く方、またはNet MD等をお持ちの方で興味を持った方はDLしてみてはいかがでしょうか。
リストは以下の通り。

1. She Will Be Loved / Maroon 5
2. We're All In This Together / Norah Jones
3. Love's In Need of Love Today / Mary J. Blige
4. Love And Mercy / Brian Wilson
5. Always Tomorrow / Gloria Estefan
6. Angel / Sarah McLachlan
7. Don't Let The Sun Go Down On Me / Elton John
8. To Where You Are / Josh Groban
9. Bold As Love / John Mayer
10. N Dey Sey / Nelly
11. Wish You Were Here / Eric Clapton and Roger Waters
12. I Can't Go There / Kenny Chesney
13. Why / Annie Lennox
14. Let Love Rule / Lenny Kravitz
15. Reach Out and Touch / Diana Ross
Brian Wilson at A Concert of Hope

各アーティストとも、代表曲または被災地へのメッセージ性のある曲を歌っていますが、個人的な注目は11. Eric Clapton and Roger WatersのWish You Were Here。
あと、CNNで書かれているマドンナのImagineはなぜかDLリストにはないですね?
また、今月末に日本ツアー予定のブライアン・ウィルソンは、ツアーメンバーのチェロ奏者がカオラックで被災し、いまだ行方不明の状態での出演。彼は日本ツアーにも参加が予定されていたとのことです。
写真はブライアン・ウィルソンのパフォーマンス。


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2005年01月17日

パウエル国務長官、公約を早々に撤回「米国が約束できる支援額は6000万ドル程度」

■ほぼ毎日チェックしているニュースサイトのひとつ、「暗いニュースリンク」で、
次のような記事が掲載された。以下は引用。

「パウエル国務長官、公約を早々に撤回『米国が約束できる支援額は6000万ドル程度』」

「1月1日に3億5,000万ドルの支援額を表明し、アメリカが超リッチな国家であると世界中に充分知れ渡ったと判断したパウエル米国務長官は、1月10日に約束をあっさり撤回した。パウエル氏の説明によれば、「米国が約束できる支援額は6000万ドル程度」であり、先だって約束したはずの3億5000万ドルの支援額については単に「意思表示」ということだ。」

「ほとんど報道されていないパウエルの約束撤回ニュースに怒った国連は、いち早くアメリカの「カラ手形」行為を批判するべく、各国の支援額の実施内容をWebで公開すると宣言している。2億5000万ドルを即金で支払ったという日本政府の対応はある意味報われたわけである。」


バム大地震では1年経って1.75%だったわけだが、
スマトラ島沖地震では、約束された義援金のうちいくらまでが実際に支払われるのだろうか…?

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2005年01月14日

インドネシア現地情報

■“よろずエキゾ風物ライター”としても人気を高めているサラーム海上さんのblogで、インドネシアはメダンにいらっしゃるTAKAさんという方の大地震現地レポートが投稿されています。

  なぜ、最も被害の大きかったアッチェ地方で政府の救援が遅れに遅れたのか?
  なぜ津波で10万人近くの人が亡くなってもなお、現地のマスコミは被害を
  伝える映像を流せなかったのか?
  私たちが提供した多額の義援金の行く先は?


現地で最も助けを必要としている人たちのもとに確実に届くように援助を行うには、どうすればよいのか。最も難しい問題かもしれないが、最も重要なことでもある。これがクリアーされていけば、自分が助けたいところに確実に届くならもっと義援金出してもいいよ、という人も増えるかもしれない。

■ちなみに、サラームさん帰国後のイベント詳細は以下。

サラーム海上のエキゾ夢紀行 ─ インド新春編
1/30(日)開場18:30/開演19:00 ¥1,800(1ドリンク付/当日のみ)
会場: 渋谷 アップリンク・ファクトリー

「デジタルビデオカメラ片手に世界中を飛び回る“よろずエキゾ風物ライター”ことサラーム海上さんが、自身の編集による記録映像をもとにした旅の報告&検証を通して、貴方をスクリーン越しの異国へと誘います。さて新年一発目、我々の旅の目的地はまたまたインド。毎年年末年始をインドで過ごすというサラームさんによる撮りおろし映像満載でお届けします。御期待下さい!」


前々回(?)にどぎもをぬいた、ラジャスターンの天才少年ケイタ君級の衝撃の映像&エキゾ解説を期待して帰国を待ちましょう!


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2005年01月13日

イラン バムの復興プロジェクトについて

bam1bam2

本来ならもっとマメに更新したいところだが、諸処の事情で家でPCに触る時間もなかなかとれない日々が続いている。
地震関連のエントリを続けてきたので、地震に関連する話題ということで、イランバムで1年と少し前に起きた地震について若干だけれども書いておこう。

2003年12月26日午前5時30分(日本時間午前11時)、イラン南東部でマグニチュード6.5の強い地震が発生。この地震でケルマン州バム市にある建物の約7割が崩壊した。

イラン南東部(バム)地震の概要(外務省)
防災システム研究所のイラン地震のページ

地震の被害にあったイラン南東部の都市バムは、家屋のほとんどが昔ながらの日干し煉瓦を中心につくられていたため、地震の衝撃に耐えることはできなかった。そして、これは街のすぐそばにある世界遺産級の要塞、アルゲ・バムでも同じだった。

アルゲ・バムは世界最大の日干しレンガ建築物として知られている。世界に要塞の遺跡、あるいは城下町の遺跡というのは多々あるが、要塞と城下町がそろって残っている遺跡というのは実はあまり多くありません。城壁内は草木が一本もない日干し煉瓦の土色一色の世界で、別名「市の都」。

アラビアンナイトに出てくる大鳥が羽を広げたような雄姿を見せる要塞と、その下に広がる城下町の規模はイラン旅行のハイライトのひとつといってもよいものだったが、この街の貴重な観光資源であるこの要塞は現在も、地震で廃墟となってしまったままだ。

国立情報学研究所の北本さんの運営されているディジタル・シルクロード・プロジェクト のバムのページは、ありし日のアルゲ・バムのデータを集め、バムの復興のために提供することを目的としたサイトだ。

最近やっとだが、ぼくも2001年7月に訪れた時の写真を提供させていただいた。イランのニュースは日本にはなかなか伝わってこないが、復興作業はまだ具体的に動き出してはいないらしい。復興作業が開始されたときには貴重な資料となる、バムの写真や映像をお持ちの方がいらしたら、上記Webサイトから北本さんまで連絡をとってはいかがだろうか。銀塩カメラで撮って現像した写真も受け付けているとのこと。

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バムは素晴らしい遺跡のおかげで多くの人の記憶に残り、ぼくも年に何回かは思い出しては、現在の状況に思いを馳せる。年末に伝え聞いた話では、地震から1年以上が経過したいまでもテント生活の人たちがいるとのことだが、どうなっているのだろう……。

と思っていた矢先、次のような記事を見つけた。
「最終的には、(約束された津波救援金の)すべては払い込まれない可能性は高い」
「すべての金が集まらなくても驚きはしない。それが我々が受け入れなければならない歴史なのだ」(国連アナン事務総長)
「バムでは、いまも10万人以上がシェルターやテントで生活しているとされる。」
と語られているように、実際は・・・

イランのバム大地震 約束は10億ドル、実際は1750万ドル
中米のハリケーン「ミッチ」 約束は85億ドル、実際は1/3
リベリアの内戦復興 約束は10億ドル、実際は6500万ドル

やはりというか、なんというべきか。。これではアルゲ・バムの復興プロジェクトが開始できなくてもしかたない状況だ。バム大地震なんて、1750万ドル/10億ドル=1.75%!! 数字が大きいからイメージわきにくいけれど、1万円支払われると聞いて、プロジェクトや買い物の準備をしていたら、実際にもらえたのは175円……
「カンフーハッスル」じゃないけど、ありえない
そして、地震発生から1年と数週間が過ぎ、もうバムのことを覚えてる人も多くないだろう。おそらく残りの支援金は永遠に支払われず、多くの人はそのことを知ることもない。

追記
スマトラ島沖地震への日本政府の支援金5億ドルの財源のうち、2億ドル分はアフガニスタンへの支援金を削って出されると1週間ほど前にどこかのblogで読んだ記憶があるが、ほんとうだろうか? これまた頭の痛くなる話なのだが…

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