2005年01月
2005年01月17日
パウエル国務長官、公約を早々に撤回「米国が約束できる支援額は6000万ドル程度」
■ほぼ毎日チェックしているニュースサイトのひとつ、「暗いニュースリンク」で、
次のような記事が掲載された。以下は引用。
「パウエル国務長官、公約を早々に撤回『米国が約束できる支援額は6000万ドル程度』」
「1月1日に3億5,000万ドルの支援額を表明し、アメリカが超リッチな国家であると世界中に充分知れ渡ったと判断したパウエル米国務長官は、1月10日に約束をあっさり撤回した。パウエル氏の説明によれば、「米国が約束できる支援額は6000万ドル程度」であり、先だって約束したはずの3億5000万ドルの支援額については単に「意思表示」ということだ。」
「ほとんど報道されていないパウエルの約束撤回ニュースに怒った国連は、いち早くアメリカの「カラ手形」行為を批判するべく、各国の支援額の実施内容をWebで公開すると宣言している。2億5000万ドルを即金で支払ったという日本政府の対応はある意味報われたわけである。」
バム大地震では1年経って1.75%だったわけだが、
スマトラ島沖地震では、約束された義援金のうちいくらまでが実際に支払われるのだろうか…?
次のような記事が掲載された。以下は引用。
「パウエル国務長官、公約を早々に撤回『米国が約束できる支援額は6000万ドル程度』」
「1月1日に3億5,000万ドルの支援額を表明し、アメリカが超リッチな国家であると世界中に充分知れ渡ったと判断したパウエル米国務長官は、1月10日に約束をあっさり撤回した。パウエル氏の説明によれば、「米国が約束できる支援額は6000万ドル程度」であり、先だって約束したはずの3億5000万ドルの支援額については単に「意思表示」ということだ。」
「ほとんど報道されていないパウエルの約束撤回ニュースに怒った国連は、いち早くアメリカの「カラ手形」行為を批判するべく、各国の支援額の実施内容をWebで公開すると宣言している。2億5000万ドルを即金で支払ったという日本政府の対応はある意味報われたわけである。」
バム大地震では1年経って1.75%だったわけだが、
スマトラ島沖地震では、約束された義援金のうちいくらまでが実際に支払われるのだろうか…?
2005年01月14日
インドネシア現地情報
■“よろずエキゾ風物ライター”としても人気を高めているサラーム海上さんのblogで、インドネシアはメダンにいらっしゃるTAKAさんという方の大地震現地レポートが投稿されています。
なぜ、最も被害の大きかったアッチェ地方で政府の救援が遅れに遅れたのか?
なぜ津波で10万人近くの人が亡くなってもなお、現地のマスコミは被害を
伝える映像を流せなかったのか?
私たちが提供した多額の義援金の行く先は?
現地で最も助けを必要としている人たちのもとに確実に届くように援助を行うには、どうすればよいのか。最も難しい問題かもしれないが、最も重要なことでもある。これがクリアーされていけば、自分が助けたいところに確実に届くならもっと義援金出してもいいよ、という人も増えるかもしれない。
■ちなみに、サラームさん帰国後のイベント詳細は以下。
サラーム海上のエキゾ夢紀行 ─ インド新春編
1/30(日)開場18:30/開演19:00 ¥1,800(1ドリンク付/当日のみ)
会場: 渋谷 アップリンク・ファクトリー
「デジタルビデオカメラ片手に世界中を飛び回る“よろずエキゾ風物ライター”ことサラーム海上さんが、自身の編集による記録映像をもとにした旅の報告&検証を通して、貴方をスクリーン越しの異国へと誘います。さて新年一発目、我々の旅の目的地はまたまたインド。毎年年末年始をインドで過ごすというサラームさんによる撮りおろし映像満載でお届けします。御期待下さい!」
前々回(?)にどぎもをぬいた、ラジャスターンの天才少年ケイタ君級の衝撃の映像&エキゾ解説を期待して帰国を待ちましょう!
なぜ、最も被害の大きかったアッチェ地方で政府の救援が遅れに遅れたのか?
なぜ津波で10万人近くの人が亡くなってもなお、現地のマスコミは被害を
伝える映像を流せなかったのか?
私たちが提供した多額の義援金の行く先は?
現地で最も助けを必要としている人たちのもとに確実に届くように援助を行うには、どうすればよいのか。最も難しい問題かもしれないが、最も重要なことでもある。これがクリアーされていけば、自分が助けたいところに確実に届くならもっと義援金出してもいいよ、という人も増えるかもしれない。
■ちなみに、サラームさん帰国後のイベント詳細は以下。
サラーム海上のエキゾ夢紀行 ─ インド新春編
1/30(日)開場18:30/開演19:00 ¥1,800(1ドリンク付/当日のみ)
会場: 渋谷 アップリンク・ファクトリー
「デジタルビデオカメラ片手に世界中を飛び回る“よろずエキゾ風物ライター”ことサラーム海上さんが、自身の編集による記録映像をもとにした旅の報告&検証を通して、貴方をスクリーン越しの異国へと誘います。さて新年一発目、我々の旅の目的地はまたまたインド。毎年年末年始をインドで過ごすというサラームさんによる撮りおろし映像満載でお届けします。御期待下さい!」
前々回(?)にどぎもをぬいた、ラジャスターンの天才少年ケイタ君級の衝撃の映像&エキゾ解説を期待して帰国を待ちましょう!
2005年01月13日
イラン バムの復興プロジェクトについて
本来ならもっとマメに更新したいところだが、諸処の事情で家でPCに触る時間もなかなかとれない日々が続いている。
地震関連のエントリを続けてきたので、地震に関連する話題ということで、イランのバムで1年と少し前に起きた地震について若干だけれども書いておこう。
2003年12月26日午前5時30分(日本時間午前11時)、イラン南東部でマグニチュード6.5の強い地震が発生。この地震でケルマン州バム市にある建物の約7割が崩壊した。
イラン南東部(バム)地震の概要(外務省)
防災システム研究所のイラン地震のページ
地震の被害にあったイラン南東部の都市バムは、家屋のほとんどが昔ながらの日干し煉瓦を中心につくられていたため、地震の衝撃に耐えることはできなかった。そして、これは街のすぐそばにある世界遺産級の要塞、アルゲ・バムでも同じだった。
アルゲ・バムは世界最大の日干しレンガ建築物として知られている。世界に要塞の遺跡、あるいは城下町の遺跡というのは多々あるが、要塞と城下町がそろって残っている遺跡というのは実はあまり多くありません。城壁内は草木が一本もない日干し煉瓦の土色一色の世界で、別名「市の都」。
アラビアンナイトに出てくる大鳥が羽を広げたような雄姿を見せる要塞と、その下に広がる城下町の規模はイラン旅行のハイライトのひとつといってもよいものだったが、この街の貴重な観光資源であるこの要塞は現在も、地震で廃墟となってしまったままだ。
国立情報学研究所の北本さんの運営されているディジタル・シルクロード・プロジェクト のバムのページは、ありし日のアルゲ・バムのデータを集め、バムの復興のために提供することを目的としたサイトだ。
最近やっとだが、ぼくも2001年7月に訪れた時の写真を提供させていただいた。イランのニュースは日本にはなかなか伝わってこないが、復興作業はまだ具体的に動き出してはいないらしい。復興作業が開始されたときには貴重な資料となる、バムの写真や映像をお持ちの方がいらしたら、上記Webサイトから北本さんまで連絡をとってはいかがだろうか。銀塩カメラで撮って現像した写真も受け付けているとのこと。
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バムは素晴らしい遺跡のおかげで多くの人の記憶に残り、ぼくも年に何回かは思い出しては、現在の状況に思いを馳せる。年末に伝え聞いた話では、地震から1年以上が経過したいまでもテント生活の人たちがいるとのことだが、どうなっているのだろう……。
と思っていた矢先、次のような記事を見つけた。
「最終的には、(約束された津波救援金の)すべては払い込まれない可能性は高い」
「すべての金が集まらなくても驚きはしない。それが我々が受け入れなければならない歴史なのだ」(国連アナン事務総長)
「バムでは、いまも10万人以上がシェルターやテントで生活しているとされる。」
と語られているように、実際は・・・
イランのバム大地震 約束は10億ドル、実際は1750万ドル
中米のハリケーン「ミッチ」 約束は85億ドル、実際は1/3
リベリアの内戦復興 約束は10億ドル、実際は6500万ドル
やはりというか、なんというべきか。。これではアルゲ・バムの復興プロジェクトが開始できなくてもしかたない状況だ。バム大地震なんて、1750万ドル/10億ドル=1.75%!! 数字が大きいからイメージわきにくいけれど、1万円支払われると聞いて、プロジェクトや買い物の準備をしていたら、実際にもらえたのは175円……
「カンフーハッスル」じゃないけど、ありえない!
そして、地震発生から1年と数週間が過ぎ、もうバムのことを覚えてる人も多くないだろう。おそらく残りの支援金は永遠に支払われず、多くの人はそのことを知ることもない。
追記
スマトラ島沖地震への日本政府の支援金5億ドルの財源のうち、2億ドル分はアフガニスタンへの支援金を削って出されると1週間ほど前にどこかのblogで読んだ記憶があるが、ほんとうだろうか? これまた頭の痛くなる話なのだが…
2005年01月09日
継続した支援って、どうすればいいのか
タイ政府が資金の無償援助を辞退したり、国境のない医師団が募金ストップを宣言したりする中、現地の状況を正確に把握し、今後の支援方法を確認すべき時期にきている。
ぼくはpsyhiroさんのバランスのとれた情報とは?「津波後のタイ」サイトから新潟観光情報サイトを考える で知ったのだが、がびのテラスさんの日本で報道されない「津波後のタイ」では、一過性・一面的なメディア報道の裏で、(少なくとも日本の大手マスメディアでは)報道されないタイの現状が紹介されている。
「悲惨な津波のニュースはいまだに日本以外の国々ではトップニュースだが、「メディアは、まるでプーケット全てが破壊しつくされてしまったかのような印象をひとびとに与えている」として、津波後のプーケットを異なった視点からサポートするサイトがある。イメージ・アジアというサイトの「津波後のタイ」(英語)という特集だ。ここでは、「津波に破壊されなかったタイ」が「バランスのとれた情報のために」世界に向けて発信されている。」
「ほとんどの政府も、破壊された設備とサービスの困難さを理由に、タイのプーケット、クラビ、カオ・ラックへの旅をする自国民に対し警告を出した。そして、それに伴い、多くのひとびとが津波後の旅をキャンセルし、南国の楽園プーケットを休暇先のリストからはずした。
しかし、このサイトを見るかぎり、カオ・ラックなどの被害の多かった地域以外は普段と変わらず、何もかもが営業中だということがわかる。ここには、津波後のプーケット周辺のリゾート・ホテルの営業状態をリストにし、ピピ島への日帰り観光の模様などの写真もアップされている。」
「一面的なメディアの発信と政府の警告のために、観光業に携わる何千もの現地タイ人たちが路頭に迷い、また迷うことを確実にした。災害のための援助には、こうした失業者の援助そして積極的な地域のプロモーションも含まれるべきではないのか、とこのサイトは問いかける。」
ひとつの答えは、ハッピートラベルデイズの寺田直子さんの「その次にできること」だろう。
「募金をし、人々の救済に心を注いだわたしたちが次にできる、
とても簡単でハッピーなこと。
それは、観光旅行です。」
復興支援という硬い響きだけれども、観光に行き、現地の人と触れ合ってくる(もちろん、お金も落とすことになる)。元気づけてあげよう、なんて気負っていく必要はない。逆に辛い期間を通り抜けた彼らからパワーをもらえてしまうかもしれない。人々の顔を見て、話をすることで、自分の心の中でもその国がぐっと近い場所になってくはず。身近に感じられないことって、やっぱり忘れていっちゃうもんね。 時間がたっても、ふとしたことでその国の風景、出会った人々を思い出す。そんなふうに、身近に感じられる場所をふやしていきたい。
ぼくはpsyhiroさんのバランスのとれた情報とは?「津波後のタイ」サイトから新潟観光情報サイトを考える で知ったのだが、がびのテラスさんの日本で報道されない「津波後のタイ」では、一過性・一面的なメディア報道の裏で、(少なくとも日本の大手マスメディアでは)報道されないタイの現状が紹介されている。
「悲惨な津波のニュースはいまだに日本以外の国々ではトップニュースだが、「メディアは、まるでプーケット全てが破壊しつくされてしまったかのような印象をひとびとに与えている」として、津波後のプーケットを異なった視点からサポートするサイトがある。イメージ・アジアというサイトの「津波後のタイ」(英語)という特集だ。ここでは、「津波に破壊されなかったタイ」が「バランスのとれた情報のために」世界に向けて発信されている。」
「ほとんどの政府も、破壊された設備とサービスの困難さを理由に、タイのプーケット、クラビ、カオ・ラックへの旅をする自国民に対し警告を出した。そして、それに伴い、多くのひとびとが津波後の旅をキャンセルし、南国の楽園プーケットを休暇先のリストからはずした。
しかし、このサイトを見るかぎり、カオ・ラックなどの被害の多かった地域以外は普段と変わらず、何もかもが営業中だということがわかる。ここには、津波後のプーケット周辺のリゾート・ホテルの営業状態をリストにし、ピピ島への日帰り観光の模様などの写真もアップされている。」
「一面的なメディアの発信と政府の警告のために、観光業に携わる何千もの現地タイ人たちが路頭に迷い、また迷うことを確実にした。災害のための援助には、こうした失業者の援助そして積極的な地域のプロモーションも含まれるべきではないのか、とこのサイトは問いかける。」
ひとつの答えは、ハッピートラベルデイズの寺田直子さんの「その次にできること」だろう。
「募金をし、人々の救済に心を注いだわたしたちが次にできる、
とても簡単でハッピーなこと。
それは、観光旅行です。」
復興支援という硬い響きだけれども、観光に行き、現地の人と触れ合ってくる(もちろん、お金も落とすことになる)。元気づけてあげよう、なんて気負っていく必要はない。逆に辛い期間を通り抜けた彼らからパワーをもらえてしまうかもしれない。人々の顔を見て、話をすることで、自分の心の中でもその国がぐっと近い場所になってくはず。身近に感じられないことって、やっぱり忘れていっちゃうもんね。 時間がたっても、ふとしたことでその国の風景、出会った人々を思い出す。そんなふうに、身近に感じられる場所をふやしていきたい。
2005年01月07日
「情報」の扱い
昨日、スマトラ島沖地震の募金情報を載せましたが、インターネットの世界では募金情報に限らず、いろんな「情報」が簡単に手に入ります。
情報を手に入れる方法として、blogが強力なツールとなってきていますが、同じように去年あたりからかなりの盛り上がりをみせているものがあります。それが、Bit torrentです。
Bit Torrentとは、欧米や中国で普及しているP2P型ファイル配布システムです。Webと非常に親和性が高く利用は非常に簡単ですので下記ページをご参照下さい。無料のクライアントソフトをダウンロードしてインストールし、Webサイト上でほしい情報をクリックするだけです。
CNNなどの海外メディアに比して大手メディアからの映像の提供が少ない日本ですが、このBit Torrentを使えば大量の映像にアクセスすることができます。
【Austin's Blog】13歳の少年のBlog。多くの映像を紹介(英語)
http://believeinmagic91.blogspot.com/
【Wave of Destruction】Torrent形式の映像ファイルの宝庫。続々と映像を追加(英語)
http://www.waveofdestruction.org/videos/torrents/
【downhillbattle】Blog Torrentを利用して映像提供(英語)
http://www.downhillbattle.org/labs/battletorrent/demo/index.php
○BitTorrentクライアントのダウンロード---------------------
【BitTorrentダウンロードページ】(英語:無料)
http://bittorrent.com/download.html
(Windowsご利用の方は、一番上のWindows installerをクリック
→ダウンロードしてダブルクリックしてインストール。設定などは不要。
→http://believeinmagic91.blogspot.com/ の映像ファイル名をクリック
→自動でBitTorrentが映像ファイルのダウンロードを開始)
○BitTorrent解説ページ(日本語)---------------------------
【Bit Torrent情報局】
http://fukui.cool.ne.jp/bittorrent/
【BT Mania】
http://f28.aaa.livedoor.jp/~btmania/pw/pukiwiki.php
上記リンクは、このページを参考にさせていただきました。
スマトラ沖地震・津波の映像Blog
あと、こういう情報もネット社会ならではですよね。個人では、なんかおかしい、と感じてたことも、他のいろんな人も同じように感じてるとわかって、だんだんと大きな声になっていく。
「邦人680人と連絡取れず」
ぼくも旅行はツアーじゃなくいつも個人旅行なので、年末の「ツアー客の身元が〜」ばかり連呼するテレビを見ては、おいおい、東南アジアならバックパッカーや個人旅行者が山のようにいるだろ、彼らの安否はどうなってるんだ!?
って、家族相手にぎゃーぎゃー言ってました。
正確な情報を提供してほしい、というだけなのに、マスメディアや政府への不信は強まる一方… 情報を彼らに独占させないために、こちらもどのように行動してくか、「情報」の扱いについて、みんなで考えないといけない時期に差しかかってるということでしょうか。